日本を舞台にした戦争ゲームである「ライジングサン」を紹介します。
- 発売年 2018年
- プレイ人数 3人~5人
- プレイ時間 90分~120分
ゲームの特長
フィギュアがすごいです。圧倒的に大きく、数が多く、大変精緻。
ゲームボックスがでかいです。通常のボックスの2倍あります。とても遠方のゲーム会には持って行けないよ~。しかも、なんとゲームボックスの大半がフィギュアで占められています。プラスチックの保護枠にはいっているのですが、これをばらして詰めて持って行こうという気にはならんよね。傷つくと嫌だし。
フィギュアはすごく精緻なので見てると着色したくなる。色塗り技術がないのがうらめしい。。。。
と、フィギュアばかりに目が行きそうですが、ゲームもどうしてどうして、すごい駆け引きが必要な戦略ゲームです。
ゲームシステムの概観
ゲームラウンド
ゲームラウンドは、春・夏・秋の3ラウンドです。1ラウンドは7回のアクションの政(まつりごと)フェーズとラウンドの最後にある戦(いくさ)フェーズで構成されます。
政フェーズは手番プレイヤーが選んだアクションを全員が行う。プエルトリコ的なシステムです。当然選択する手番プレイヤーに追加のメリットが有ります。
戦争ゲームなのに戦争の機会はラウンドの最後の3回のみです。8エリアの内、プレイ人数+2のエリアで、敵対勢力があれば戦闘が発生します。いなければその中での最大勢力がエリアポイントをとります。
ポイント
で、恐ろしいのは戦闘が発生すると、戦闘力を比較するのですが、サイコロなどのランダム要素がないので、始まったらほぼ勝敗は予測できることになってしまいます。しかも負けた方は全滅と言う。。。ということで、それまでの7回の政フェーズで如何に自分を有利に導くかがキモになります。
ガジェット
同盟
大きな特徴は、同盟です。同盟は1対1で組むのですが、同盟を組んでいると、政治アクションで手番のプレイヤーの追加メリットを同盟者も得ることができ、大変メリットが大きいです。
5人でやると必ず1人ハブられる人が出ます。これじゃ不公平じゃないと思いきや、非同盟者がとても有利な政治アクションが有り、奥が深いなあと思います。
誉れ
プレイヤーが戦闘やその他色々でイーブンになった時にどちらが上位に来るかの相対的位置です。色々なアクションで上がったり下がったりします。一般的に潔いことをすると上がり悪どいことをすると下がる感じ。
神様
ゲーム中、4人の神様から御利益を得ることができます。まあゲームを左右するほどではないけれど、1ラウンドに3回も御利益が得られるので、取れるなら取りたいところ。とは言え、御利益の欲しい神様の所へ特殊な兵隊(神職)を他プレイヤーより多く送らねばならない。当然頑張りすぎると盤上の兵力が少なくなってしまうので痛しかゆし。
ゲームの進め方
政フェーズ
政フェーズは、手番プレイヤーが5種類×2枚=10枚のアクションカードの上4枚を引いて1枚を選択し、全員が実行します。選択しなかったカードは山の上に戻すので、次の人は前の人が選ばなかったカード3枚+新たな1枚から選ぶことになります。
①登用
各自、兵隊を作成しますが、城のあるところでしか作れません。開始時、城が1個ありますが、先に城を増やさないと兵がなかなか増えないことに。手番プレイヤーと同盟者は追加の兵隊作成ができます。
②行軍
すべてのユニットを1エリア移動させます。マップは8エリアと狭いし、海路もあるので移動の自由は比較的ありますが、1エリアしか動かせないのは厳しいです。しかも1ラウンドに最大2回しか移動できません。
手番プレイヤーと同盟者は城が作れます。これを非同盟者に先んじて実行させるとジリ貧的な感じがしてきます。また行軍の移動順番は手番プレイヤーが最後なので、他プレイヤーの動きを見て移動できる強力なメリットが有ります。
③収穫
全員1金もらえます。手番プレイヤーと同盟者は最大勢力のエリアからエリアボーナスを得られます。エリアボーナスは結構でかいので、支配が多いプレイヤーに選択されると涙目に。
④練兵
季節カードを1枚購入できます。手番プレイヤーと同盟者は1金安く買えます。また手番プレイヤーは最初に買うカードを選択できるメリットが有ります。
季節カードは、妖(あやかし)というでかいフィギュアを盤上に召喚したり、目標達成度でゲーム終了時に点数を得たり、ゲーム中で色々メリットを得たりなどの、結構勝敗に直結する要素です。枚数は全員ほぼ同数取れるので、自分の戦略に合ったカードをうまく取って行くかがカギとなります。
⑤裏切り
ゲームの影のキモです。裏切りは手番プレイヤーのみプレイし、他プレイヤーのユニット2個を自分のユニットに変換できます。戦力差が大きく変わるこのアクションは非常に強力です。特に、7番目のアクションで選択されたりすると、戦争に向け決定的な効果になる可能性が有ります。
ただし、このアクションを選択すると即座に同盟は破棄され、誉が1下がります。ですので同盟していると選び場所は非常に難しくなりますが、元々同盟していないものは何のペナルティもありません。ですので非同盟者はこのアクションを選んで構まいません。と言うか是非選ぶべきです。
このアクションによってゲームは非常に深いものになっています。常に裏切りを意識しながら勢力の増強や移動を考えないといけないでしょう。
戦フェーズ
このゲーム戦争も非常に変わっています。戦闘自体は通常よくあるダイスでのランダムな戦闘値増減がないため開始時には勝敗が決まってしまっています。このため、戦闘の前に以下のフェーズを設けて不確定要素を高めています。ただし、以下のフェーズを実行するためにはお金のセリでトップを取らねばならないため、どこに重点を持ってくるか駆け引きが重要です。
①切腹
戦闘する前に自殺ってなんじゃと言うことですが、一人殺せば1点+1誉になるので、もう勝てないと思えば、思い切ってみんな殺してしまえとw。
②人質
一時的に相手の兵隊を1個ボードから除外します。兵力が僅差の時は有効でしょうが、あまり出番はないかな。
③雇用
使い切りの傭兵を使用可能とします。政フェーズや神の御利益で傭兵を貯めておきます。ただし、セリで勝った人しか傭兵が使えないので、傭兵があっても宝の持ち腐れのことも。
④辞世の句
切腹も含め死んだ兵の数だけ点がもらえる。勝てるのが明確ならこれが吉。負けてる時でも勝った相手にこれを取らせないため、切腹じゃなくこれを選ぶのもあり。
ポイント
③のフェーズの後、戦闘をやります。戦闘前に勝敗に影響が出るのは人質と雇用。これに必要なお金・傭兵は戦闘フェーズの前までオープン情報なので、それも考えて戦略を練る必要があります。う~ん、大変だ。
まとめ
得点源となるのは色々ありますが、メインとなるのはやはりエリアの支配による点数とカードの点数。エリアは戦争終了時エリアごとに毎ラウンド得られます。カードはゲーム終了時の目標達成度と何らかのアクションで随時もらえるものなど。いずれかに偏よるのは中々勝ちが難しそうです。
要素的にはもっと色々あるゲームも多いと思いますが、これくらいの要素で結構複雑に絡み合って、相手の動向の見極めが非常に大事な、大変奥が深い好ゲームかと思います。
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