ゲーム紹介

【ボードゲーム紹介】マレノストルム エンパイア 地中海をめぐる戦い

地中海の写真

 

古代の地中海の周りの国で勢力争いをするゲームです。

マレノストルムは日本語に訳すると「我らが海」ということになり、古代ローマで地中海のことをこのように呼称していたらしいです。

  • 発売年:2016年
  • プレイ人数:3人~5人
  • プレイ時間:90分~120分

古代の地中海はシチュエーション的にはよくあるネタではあります。

プレイヤーは、古代の国の指導者になって他国と勢力争いします。

ゲームで出てくる国家と指導者は、ローマカエサル)、ギリシャペリクレス)、エジプトクレオパトラ)、バビロニアハンムラビ)、カルタゴハンニバル)。時代設定はごちゃごちゃですが、これもよくあるメンバーですかね。

マレノストルム リーダータイル

 

このゲーム発売年は2016年ですが、同名のゲームが2003年に出ています。今回のゲームは古いゲームのリメイクですね。ゲームシステムや勝利条件などは殆ど変わりませんが、プレイアビリティは非常に良くなっています。

ゲームの目的

たくさんの種類の資源を集めて、英雄を招へいしたりワンダーを建てて勝利点をゲットします。合計5個の英雄かワンダーを取得するか最強のワンダーであるピラミッドを建てた人が勝利者となります。

勢力争いのゲームですが、純粋の戦争ゲームではありません。支配領域を広げることは勝利に近づく最短ルートであることは間違いありませんけど。

マレノストルム プレイ画面

 

ゲームの概要

ゲームの流れ

ゲームボードは地中海の周りを地域ごとに分割されたエリアから成り立っています。各エリアでは幾種類かの特産品あるいはゴールドがとれます。特産品はラウンドの最初に取得することができ、次のラウンドに持ち越せません。(ゴールドは2個だけ持ち越せます)

マレノストルム 特産品とゴールドのタイル

 

この特産品やゴールドを使用して、兵隊や軍船や要塞などの軍隊を作ったり、キャラバンや市場などの商業施設や都市や寺院などの信仰施設を作っていきます。

使用する場合は原則ゴールドはゴールドのみ、特産品は特産品のみで使用します。特産品は同じ種類のものが何個あっても同時には使用できず、何種類の特産品があるかを数えます。3種類各1個ずつか、ゴールド3個で、軍隊のユニットやキャラバン、都市が取得できます。5種類の特産品か5枚のゴールドで市場や寺院、6~10種類の特産品か6~10枚のゴールドで英雄かワンダー(英雄、ワンダーは1個取得するごとにコストが上がっていきます。)

マレノストルム コンポーネントの画像

 

軍隊は自分の支配エリアを守ったり、敵の支配エリアを奪取するのに使用します。商業施設は取れる特産品を増やします。信仰施設は取得できるゴールドを増やせます。

このようにして、採れる特産品の種類やゴールドを増やして、英雄を招へいしたり、ワンダーを建てます。英雄やワンダーを合わせて5個取得することで勝利を得ます。

マレノストルム 英雄タイル

 

英雄やワンダーは勝利条件に加えて、固有能力も持っていますので、これらの能力を使用することでより勝利に近づくことができます。

また、最も建てにくいピラミッドは、これ1個建てるだけでゲーム勝利となります。通常、英雄やワンダーは1ラウンドに複数取得するのは難しいので、リードされてしまって数での逆転が難しい時は、ピラミッドを建てて一発逆転を狙うのも有りです。

マレノストルム ワンダータイル

 

資源のトレード

さすがに自分の領地だけで多くの種類を揃えるのは難しく、ゲームではトレードフェーズがあります。全員参加で要らない資源を出して他プレイヤーと交換します。これによりうまくすれば種類を大幅に増やすことができます。

リーダー

ゲームでは実行する順番が結構カギになることが多いです。

このゲームでは、各フェーズでの実行順番をリーダーとなったプレイヤーが決めます。

資源のトレードフェーズでは市場とキャラバンの商業系施設の最多プレイヤー、建設フェーズでは都市と寺院の信仰施設最多プレイヤー、ユニットの移動と戦闘の順番は軍隊ユニットの最多保持プレイヤーがリーダーになります。

プレイアビリティの改善

前のバージョンに比べ以下の改善がなされています。

資源がカードからチットに

資源が全バージョンではカードでした。このゲームラウンドごとの持ち越しが無いので、ラウンドごとにプールから持ってきたり戻したりするのですが、これがサイズの大きなカードだと結構煩雑な作業になり不評でした。コンバージョンでは小型のチットになり、扱いは相当楽になっています。

リーダーのレベルが専用ボードで明確に

全バージョンではリーダーが誰になるか毎ラウンド数えていましたが、コンバージョンでは専用ボードでその時点のレベルが明示され、建設フェーズや移動・戦闘フェーズで上下させることにより、カレントのリーダーを簡単に決めることが出来るようになりました。

マレノストルム 指導者を明示するためのボード

 

やってみて

今回やってみて感じたのは、プレイアビリティ良くなり過ぎじゃねと言うことでした。

以前のバージョンでは途中で自分のエリアだけでは資源が増えなくなって、隣のプレイヤーのエリアを攻めないと資源は増えないのだけれど、先に動いて兵を消耗すると反対側の隣のプレイヤーから攻められると言う感じで結構膠着状態に陥った感じでした。

今回のバージョンでは、空き領地を占めるだけで結構多種の資源を出すことができます。ですので効率よく資源を増やしていくことができれば、それだけでゴールに到達することができてしまいます。

当然、他プレイヤーより英雄やワンダーなどを優先して取得しようとすれば、兵力が相対的に弱体化するのでですが、戦闘は防衛側が結構有利だったりします。要塞が1個あるだけで、攻め側は3体くらいの兵隊で行かないと辛いです。

みんなが争って英雄やワンダーを建てる展開になると、初期の立地や指導者の能力差で結構単調な展開になりがちです。
この辺りは、もう少しやり込むと違ってくるのかもしれません。今後の課題ですね。

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