ゲーム紹介

【ボードゲーム紹介】ロード・オブ・ヘラス(その2)

ロード・オブ・ヘラス ヘッダ画像

 

ちょっと変な戦争ゲーム「ロード・オブ・ヘラス」。今回はゲームの流れなどを記します。

紹介
ロード・オブ・ヘラス_アイキャッチ画像
ロード・オブ・ヘラス

  古代ギリシャの英雄となりギリシャの支配者になるべく覇権を競い合うゲームです。 「ヘラス」はギリシャの古名だそうです。 ゲームは単に領土を広げて勝つと言うものではなく、色々な勝利条件があり、それが結 ...

続きを見る

ゲームボード

ゲームボードはギリシャ付近の地図を表していて、5つの国に分割されています。1つの国には3~4のエリアがあります。国は大体以下のような感じでしょうか。

  1. マケドニア
  2. テッサリア
  3. アテネ
  4. アルカディア
  5. スパルタ

ロード・オブ・ヘラス マップイメージ

 

エリアには都市(又はスパルタ)か寺院予定地(又はオラクル)があります。どちらか一方で両方あるエリアはありません。

都市(又はスパルタ)のあるエリアでは支配していれば兵士を増やせます。都市では2体スパルタは4体。最大15体ですから結構早くMAXになってしまいます。

都市に兵士を常駐させると戦力が+1されます。但し、1歩で隣のエリアに行けなくなるので、防御専用になってしまいます。

寺院予定地(又はオラクル)のあるエリアでは寺院を建設できます。寺院を建設すると司祭がもらえます。

寺院のあるエリアを支配していればモニュメント建設すれば司祭を再利用できるので、英雄レベルアップのために必須です。但し、都市が無いので兵士の増強能力は無いので防御は結構難しいです。

兵士の役割とエリアの支配

兵士によってエリアを支配します。まだどのプレイヤーも支配していないエリアを支配するためにはエリアの強さに応じた兵士の数が必要となります。エリアの強さは2~6くらいあり、最低でも2体、最大の所では6体居ないと支配できません。兵士の増加はエリア支配をしないとできないので、まず別の場所で作って移動させる必要があります。

しかしながら、一旦そのエリアが誰かに支配されてしまうと、そのエリアが最大の強さのエリアでも、守備兵士を置いておかなければ兵士1体で支配を奪うことができます。

兵士の数は最大15体ですので、支配地域を広げようと思えば薄いところが出来てしまいます。

攻撃側がとても有利な、どんどん戦争しろとの仕様かと思います。

ロード・オブ・ヘラス 兵士フィギュアの画像

 

英雄の役割

英雄は自らは兵士同士の戦闘に参加できませんが、兵士の攻撃や防御を有利にする機能を持っているのもいるので兵士と連携させて使用することが一つの役割です。

とは言えメインは、クエストやモンスター討伐でしょう。

英雄は最初はスキルが低いのでゲームの勝利目的達成のために、自分の計画に有利なスキルを優先して上げていく必要があるでしょう。

ロード・オブ・ヘラス クエストカードの画像

 

ゲームの流れ

各プレイヤーの手番では、3種類の標準アクションを1回ずつ、アーティファクトの使用(1個につきラウンドに1回)、7種類ある特殊アクションのどれか1つを行います。特殊アクションは毎回実行必須で1回実行すると次のラウンドまで実行できません。

ですので最大で1ラウンドに7ターンアクションできることになります。

標準アクション

①兵士の移動(HOSPILE MOVEMENT)

英雄の指導力の数だけ1エリア移動させられます。移動したところに他プレイヤーの兵士がいると戦闘になります。

英雄の指導力は1~5。ゲームの序盤は1体しか移動できないので、エリア支配で勝利を目指すなら早急に英雄の指導力スキルを上げたいところです。

②英雄の移動(HERO MOVEMENT)

英雄の移動力の数だけエリアを移動できます。移動したところで、クエストがあればクエストを実行できます。クエストやモンスターは場所がほぼ固定なのでそうそう移動が必要になるわけではありません。これはどちらかと言うと英雄を兵士に連携させて強化するため、戦闘をやりたいエリアにタイミングよく移動できるように上げるものかと思います。

③司祭の派遣(PRAYER)

司祭をモニュメントに派遣して英雄のスキルレベルを上げます。とは言え司祭は寺院を建てた時にしかもらえず。このアクションを行うと使い捨てになるので、ルール的には毎回実行できるとは言えそうそうできないアクションです。

特殊アクション

①準備(PREPARE)

以下のどれかを2回行えます。(A)英雄の負傷1回復。(B)戦闘カード1枚ドロー。(C)兵士1体リクルート。他のアクションの補助アクションです。

モンスターを討伐するには戦闘カードが必要ですし、兵士もリクルート以外で増やせるのは有り難い。

②リクルート(RECRUIT)

都市やスパルタ(特殊な都市、盤上に1カ所)があるエリア全てで兵士を2体(スパルタでは4体)リクルートできます。

エリア支配のため兵士増加は必須。とは言え15体しかないので戦争をしなかったらすぐに満杯になります。

③軍隊移動(MARCH)

1カ所の兵士全てを隣のエリアに移動させます。移動したところに他プレイヤーの兵士がいると戦闘になります。

通常の移動では最大でも5体しか移動できません。戦闘でのエリアを支配をもくろむのであれば、このアクションは必須です。

④寺院建設(BUIRD TEMPLE)

寺院を建設可能なエリアを支配していれば、そこに寺院を建設できます。寺院を建設すると司祭を1体取得できます。

誰かが寺院を建設すると大体2回に1回くらい全員が神の加護カードがもらえます。但し、加護カードは建てた人から時計回りに選んでいくので、建てた人が最も良いものを選べます。

とは言え寺院を建てられる場所は最大で9カ所しかないため、2~3ラウンドで使用できないアクションになることもあります。

⑤討伐(HUNT)

英雄のいるエリアにモンスターが居ればモンスターの討伐を試みることが出来ます。

モンスターを3体討伐するとゲーム勝利ですが、これは相当大変なアクション。

⑥強奪(USURP)

クエスト成功やモンスター討伐でもらえるその国の栄光トークンを持っていれば、英雄のいるエリアの敵兵士を全て撤退させたうえで、そのエリアを支配し、1体の兵士をリクルートできます。

これは結構凶悪な機能です。なんせエリアを多数の兵士で守っていても英雄が行くだけで支配できてしまうわけですから。しかも、そのエリアの周りを支配していれば、撤退先が無くて全滅させることができます。ただ、タイミングを見ないと兵士を1体しかリクルートできないので、次の相手の手番にお返しを食ってしまう可能性もありますが。

⑦モニュメント建設(BUILD MONUMENT)

3体のモニュメントのどれかの建設レベルを1進めます。これが実質的なラウンド終了です。

モニュメントを建設したプレイヤーは支配している神殿から司祭を受け取り再利用することが出来ます。

この後、モンスターのアクション、クエストの追加、アーティファクトや特殊アクションの使用のリセットが行われます。

これによりどれか1つのモニュメントが完成(5段階)するとその後3ターンでそのモニュメントのエリアを支配しているプレイヤーが勝利となります。

ゲームの勝利条件

ゲームの勝利条件は以下の通り。

①2つの国の支配

ゲームボードは5つの国に分かれており、1つの国には3,4個のエリアがあります。2つの国の全てのエリアを支配下に置けば勝利となります。

②5つの寺院のある地域の支配

ゲームボードには、寺院の建てられるエリアが9カ所あります。その内、寺院が建設済みのエリアを5カ所支配すると勝利となります。

③3体のモンスターの討伐

ゲームボード上に出現しているモンスターを3体討伐すれば勝利となります。

④モニュメントの支配

モニュメントが完成したと3ターン目にそのエリアを支配しているプレイヤーが勝利します。

一番達成しやすいのは①でしょう。実際に2回ゲームやりましたが、2回とも①で決着しました。

次に達成しやすいのは②ですかね。①もそうですが意図が読まれてしまうと、複数プレイヤーから邪魔がはいります。寺院のあるエリアは都市のあるエリアより守りにくいので、5エリア守り切るのは①よりは難しいと思います。

③は最も難しいかと思います。モンスターはもともと結構強いうえに、時間がたつと更に強化される可能性があります。

④は狙ってやらなくても最終的にこうなるのですが、それはすごい時間がかかるので、やるからには狙ってやりたい。モニュメントのエリアに大軍団を置いてモニュメント建設を繰り返せば狙ってできます。但し、栄光トークンを持っていなと残念なことになる可能性もあります。

モンスター討伐

モンスターは結構手ごわいので討伐するのは大変です。戦闘カードに描かれた武器でダメージを与えるのですが、モンスター毎にダメージエリアが4~8有って、1つのエリアには1種類の武器でしかダメージを与えられません。

ですので同じ武器の戦闘カードを何枚持っていても倒すことはできなくて、なるべく種類を多く持つ必要があります。にもかかわらず通常状態の手札上限は4枚しかありません。これはうまく持てば最弱のモンスターは倒せるレベルですが、ランダムに引く戦闘カードはそうそう思ったものは引けません。

このため討伐開始時に引ける戦闘カードが重要になってきます。腕力を上げれば最大5枚引き9枚とすることができますので確率は上がります。とは言えこの状態でもやはり引き運に左右されます。

ダメージを与えて防御もうまく行けば戦闘を継続できますが、防御にも戦闘カードが要るため、2ターン目以降もやはり運に期待するところが大きくなります。と言うわけでモンスターを討伐できると大きいですが、3体をクリアするのは非常に大変です。

討伐は1ラウンドに1回しかできないので、モンスターのダメージポイントを1~2カ所残したところで討伐失敗になってしまい、他のプレイヤーに討伐アクション未のものがいると悪夢です。再討伐のためにはモニュメント建設の1ターンが余計にかかるので、トンビに油揚げと言う状態になります。

ロード・オブ・ヘラス モンスター メデューサの画像

 

栄光トークン

クエストをクリアするかモンスターを討伐すると、実行したエリアの属する国の栄光トークンがもらえます。栄光トークンを保持したからと言ってその国を支配したことにはなりませんが、栄光トークンを持っていると「強奪」で問答無用でエリアを支配できるなど、エリア支配で勝利を掴むためには必須のアイテムかと思います。

ロード・オブ・ヘラス 栄光トークン

 

アーティファクト

モンスターを倒すと報酬としてモンスター別のアーティファクトが手に入ります。また、モンスターの特定の部位にダメージを与えるとランダムなアーティファクトが手に入ります。モニュメントのあるエリアを支配するとモニュメントの神のアーティファクトが手に入ります。

アーティファクトは1ラウンドに1回しか使用できませんが、強力な効果をもたらします。

ロード・オブ・ヘラス アーティファクトカード

 

プレイしてみて

本当に最初ゲームの構成が良く分からなかったんですよ。誰でも何時でもラウンドを進められる。そして一定のラウンドになったらゲーム終了のトリガがかかる。しかもラウンドを終了させるインセンティブは結構大きい。となればすぐにゲームが終了するとか思うじゃないですが。

でもさすがにモニュメント建設だけ連打していても有利になるわけじゃない。なるべく有利な立場に立ったうえでモニュメント建設を行いたい。でも自分の手番の前で他プレイヤーがモニュメント建設を行うかもしれない。

なんかこう言った不思議な緊張感の中でのゲーム進行になっちゃうんですよね。

数ゲームしかやっていないのでなんか感覚を間違っているのかもしれませんが。

-ゲーム紹介
-,