古代の地中海周辺において自文明を最も発展させた民族が勝利するゲームです。但し、このゲームの文明では実際の文明や偉人などは出て来ず、どちらかと言うとアブストラクトな環境です。
gentesはgensの複数形で、古代ローマにおける氏族とか部族とかの意味のようです。
プレイヤーは古代地中海周辺のいずれかの民族グループになって自民族の文明を発展させていきます。
文明の発展は文明カードをプレイすることにより蓄積されて行きます。
- 発売年:2017年
- プレイ人数:1人~4人
- プレイ時間:90分
ゲームの概要
時代は、Ⅰ~Ⅲの3時代に分かれており、基本、それぞれの時代で出てくる文明カードをプレイすることにより勝利ポイントを得ます。
ゲームにおいて実行するアクションは、毎ラウンド、タイルとしてボードに置かれ、プレイヤーがこれを取って自分のボードに置くことにより実行できます。タイルは有利なものから取られて行く早い者勝ちになります。基本的に先手番の方が有利。
アクションを実行するごとに、タイルを自分のボードの手番エリアのマスに置くと共に、コストとしてお金と時間を払います。時間は砂時計タイル0~3個を自分のボードの手番エリアのアクションタイルの隣のマスに置きます。手番エリアのマスの数は限られており、1個の砂時計タイルが1個のマスを占有するため、砂時計の多いアクションは強いとはいえこのラウンドの可能なアクション数を減らしてしまうことになってしまいます。
砂時計は、1マスに2個置くこともできます。但しこの場合、ラウンド終了時に2個の内1個が残ってしまい、次のラウンドで使用できなくなってしまいますので、これはどちらかと言うと将来のラウンドからアクションを借りてくるような感じです。
主要なアクションは大別して4種類。とは言え、メインは④で、最初の①~③は④を実行するための準備のような感じです。
①労働者人口の増加
②都市の建築
③文明カードの獲得
④文明カードプレイ
〇その他のアクション
補助的なアクションとして、次ラウンドの先手番を取るアクションと、お金を得る徴税アクションがあります。先手番は戦略的なところがありますが、徴税は金が足りなくて主要アクションができない時にやるようなものです。
ゲームの進め方
定期収入を増やす
どのゲームでもそうですが、このゲームも先立つものが無いと苦しいです。なのでまず定期的な収入源を得たいところです。
収入を得るのは大体以下の3種類です。
- 商業都市を建てる。
- 収入機能を持つ文明カードをプレイする。
- 徴税アクションを行う。
①②は1回実行すれば自動的に収入が入るので有り難いのですが。数が限られており競争も厳しいのでそうそう多くは望めません。
③は誰でも実行できますが、砂時計1→4金なので効率は悪い。但し、都市や文明カードにより1回の収入を倍増することができます。
基本、建てる都市、プレイする文明カードをうまく組み合わせて定期収入を確保しましょう。
労働者人口を増やす
時代が進むにつれ必要な労働者人口がどんどん多くなっていきます。ですので労働者人口を増やすアクションで人口を増やさねばならないのですが、このアクション自体は金コストが高く砂時計も使う割に即時的なメリットがないためそうそうこればかりできません。
労働者人口が増える文明カードをプレイしたり、都市を建てることにより、一時的に労働者人口を得たり、労働者人口を増減できる機能を得ることができますので、これらをうまく組み合わせて効率よく必要な労働者人口を得ることが重要です。
手番を増やす
最初、ラウンドごとのアクションエリアは7マスしかなく、たいていアクションタイルと砂時計で最少でも2マス最大だと4マスくらい埋まってしまうので、2~3アクションくらいしかできません。
ですのでこのアクションエリアのマス数を増やすのは結構重要です。時代終了時に全員1マス増えますが、特定の文明カードをプレイすることによっても増やすことができます。
確実に人より優位に立てる文明カードですので競争率は激しいですが狙って取りたいところです。
ゲームの感想
最初要素がたくさんあって分かりづらいゲームかなと思ったのですが、アクションの関連性を理解してみると、全体的に構造が整っているゲームで結構プレイし易いですね。どうやったら勝てるかはまた別問題ですが。
アクション数が限られているので、やはりアクションの効率が如何に高められるかがカギになるでしょう。
人の邪魔はあまりできないですけれど、アクションを共通の場から取ってくるのでソロプレイ感はほとんどないですね。効率的なアクションを先取りすることによって、他プレイヤーの邪魔にもなると言う感じでしょうか。
おれのやりたいアクションを先やりやがってとか、欲しかったカードが先に取られてしまったなどの競合はありますが、基本そんなにヘイトがたまるようなゲームではなく、文明発展レースのような感じのゲームです。
ゴールを目指しての競り合いのゲームが好きな方には、プレイもし易くお勧めかと思います。