往年の有名TV番組「サンダーバード」の50周年を記念して作られた、サンダーバードの主人公を操って、世界をあっちこっち回って災害を解決し、敵役フッドの陰謀を阻止すれば勝利と言う協力ゲームを紹介します。
- リリース年:2015年
- プレイ人数:1~4人
- プレイ時間:45~60分
ゲームの外観
プレイヤーがサンダーバードの主人公たちの一人となり協力して災害を解決します。その上で宿敵のフッドの陰謀を阻止するという協力ゲームです。
毎ターン災害カードがめくられ増えていきます。主人公たちは災害カードに指定された場所に行って災害を解決します。解決すれば災害カードはディスカードされますが、決められたターン内に解決できないとゲームオーバーになってしまいます。
また、フッドが刻々と陰謀を計画して行きます。一定のターン後に陰謀が実行されますので、そうなったらゲームオーバーです。その前に陰謀を阻止して陰謀カードをディスカードしなければなりません。フッドの陰謀を3回阻止するとゲームの勝利となります。
災害トラックとフッドトラック
災害トラック
災害カードが置かれるトラックです。毎ターン1枚災害カードがめくられ、災害トラックの最左に置かれます。プレイヤーはこの災害カードを解決する必要があります。解決された災害カードはディスカードされますが、解決されない災害カードは毎ターン右にスライドして行き、災害トラックの最右に行くとゲームオーバーになります。
フッドトラック
フッドの陰謀の計画の進み具合を示すトラックです。災害カードのドローでフッドカードが出てきたり、災害解決時のダイスロールでフッドの目が出たらフッドトラック上をフッドのカウンターが進み、進んだ場所によって、イベントが発生したり、フッドの陰謀が実行されます。
陰謀カードはフッドの悪だくみを象徴していて、ゲームの勝利はこの陰謀カードを3枚、フッドが実行する前に解決することです。フッドの陰謀カードを解決しないうちにフッドカウンターが陰謀実行のマスに進んでしまえばゲームオーバーになります。
イベントカードはプレイヤーに制限を課すマイナスイベントばかりです。
フッドの陰謀はレベル1~レベル4まであり、その組み合わせでゲームの難易度を調整できます。
ゲームの進め方
時計回りに1人ずつ1ターンをプレイしていきます。アクションフェーズで3回のアクションを行った後、災害カードフェーズで災害カードが1枚めくられます。これを勝利か敗北の決着がつくまで繰り返します。
アクションは、基本、災害解決に必要な人やメカを運んで行く移動アクションと、災害地点での災害解決アクションです。災害解決は、その災害に必要な人やメカが居れば解決の確度が上がります。
また、プレイヤーを助ける「F.A.B.カード」というお助けカードがあります。これはアクションやフッドの陰謀を阻止した時にもらえますが、アクションで取得する場合には引き換えにフッドを1マス進めなくてはならないので、状況を見極めた上で実行することが必要です。F.A.B.はペネロープが以前に所属していた「欧州諜報組織(FEDERAL AGENT BUREAU)」の略らしいです。
プレイヤーが担当する登場人物
①スコット・トレーシー
TVではサンダーバード1号のパイロットで、主に救助現場での指揮をする役割。トレーシー家の長男です。
②バージル・トレーシー
TVではサンダーバード2号のパイロットで、主に救助メカの運搬と操縦をする役割。トレーシー家の三男です。
③アラン・トレーシー
TVではサンダーバード3号のパイロットで、ジョンと交代でサンダーバード5号に乗ったり、スコットの代わりにサンダーバード1号に乗ったりのサブ的な役割。トレーシー家の五男です。
④ゴードン・トレーシー
TVではサンダーバード4号のパイロットで、主に海での救助に活躍します。トレーシー家の四男です。
⑤ジョン・トレーシー
TVではサンダーバード5号の乗組員で、災害の救助要請を受ける係です。
⑥ペネロープ・クレイトン=ワード
TVでは国際救助隊の専属諜報部員です。日本で放送時の声優は黒柳徹子。
主人公たちが乗る救助メカ
TVと違って登場人物はどのメカにも乗ることができます。というかそうでないと2人ゲームとかどうなるのと言うことですね。(アランとペネロープだったらどうやってクリアするの。)ということで、ペネロープがサンダーバード1号を操縦できたりします。
①サンダーバード1号
メカ中最大の移動力があります。2人乗りで人を指定の場所に送るのに活躍します。
②サンダーバード2号
サンダーバード4号かFAB-1かポッドメカ2台を積んで移動できます。ポッドメカを移動させるにはこれしかないため最重要メカです。でも移動力が乏しいのが難。
③サンダーバード3号
基地と宇宙空間しか移動できません。宇宙での災害救助はこれしかできないため、これも重要なメカです。3人しか乗れないので、地上と宇宙を行ったり来たりしなくてはならないと結構ゲームは辛いことに。
④サンダーバード4号
海での災害ではほぼ必須のメカとなります。移動力が1で辛いので、サンダーバード2号に積んで行くのが基本ですが、なかなかそうも行かないところが苦しいところ。
⑤サンダーバード5号
宇宙に有って移動できません。5人乗れるので、宇宙でのベース的な使い方かと。
⑥FAB-1
ペネロープが乗っているロールスロイスを改造した水陸両用車です。特殊な災害では使われますが、これも移動力1なので、サンダーバード2号で移動させる必要があります。
ポッドメカ
サンダーバード2号に積んで移動し災害救助に使用するポッドメカは以下のものが有ります。
- ジェットモグラ(The Mole):地底を進む地底戦車。
- ジェットブルドーザー(The Firefly):火災救助装備。
- 高速エレベーターカー(The High-Speed Elevator Cars):航空機の外部着陸脚車両。
- 吸着ハンド車(The Domo):強力な3本の吸着ハンドで崩れる建物の壁を支える特殊作業車。
- レーザー切断車(The Thunderizer):レーザー光線で厚い扉を溶断し、ジェット気流発生装置で切断した扉を吹き飛ばすビークル・メカ。
- ジェットクレーン車(The Mobile Crane):高い位置の場所に救助隊員を上げるクレーンを装備し、高速走行も可能な大型12輪車両。
- 電波発信車(The Radio Beam Transmitter Truck):強力な誘導コントロール電波を宇宙空間にまで放射する特殊車両。
- 鉄の爪タンク(The Drilling and Crushing Excavator):回転ドラムについた鉄の爪で岩を崩す掘削作業車。
- レーザー切断車(The Laser Cutter Vehicle):レーザー光線で厚い扉を溶断し、ジェット気流発生装置で切断した扉を吹き飛ばすビークル・メカ。
- 磁力牽引車(The Recovery Vehicles):二つの巻き取り電磁石砲を装備した汎用牽引車。
ゲームをやってみて
キャラものなので簡単かと思いきや、相当難しい協力ゲームです。
災害解決の確率を上げるために、人やメカを早期に指定された場所に送ることが基本ですが、災害解決の後、自動的に人やメカが基地に戻るわけではないので、常に次に解決すべき災害も意識して行動しないと、だんだんばらけてしまって、災害解決のために移動させるのが間に合わなくなってきます。
特にポッドメカはサンダーバード2号でしか移動できないので、災害地点に乗り捨てることも多くなり、そうなってくるとジリ貧です。
プレイヤーは主人公の一人となりますが、能力に多少の違いはあれど役割の軽重はありません。各プレイヤーは同じように楽しめると思います。
システム的には「パンデミック」に近いかと思います。パンデミックが楽しめる方にはこのゲームもお勧めです。