19世紀初頭、北アメリカ大陸の西部開拓が初期のころ、アメリカ西端までの縦断探検を初めて達成した、メイウェザー・ルイスとウィリアム・クラークの探検行をテーマとしたゲームです。
史実では、第3代合衆国大統領トーマス・ジェファーソンの依頼により、メイウェザー・ルイスとウィリアム・クラークが探検隊を組織し、1804年5月にセントルイスを出発し、2年近くかけて1905年12月に北アメリカの西海岸に到達しています。
ゲームでは、セントルイスから、北アメリカ西岸のクラットソップ砦まで、探検隊の野営地を進めます。
最初に、クラットソップ砦に到達したプレイヤーが勝者であり、その他のプレイヤーは等しく敗者となります。
- 発売年:2013年
- プレイ人数:1人~5人
- プレイ時間:120分
ゲームの概要
レースゲームではありますが、システムとしてはデッキビルドでカードをプレイしてアクションをしていくものになります。
ゲームでは偵察隊をルートに沿って進め、野営によって偵察隊の進んだ場所に野営地を確定します。
確定した野営地をゴールのクラットソップ砦の場所まで進めれば勝利となります。
偵察隊をルートに沿って移動させていく訳ですが、移動させるには資源が必要になります。
うまく資源を収集して、如何に効率よく探検隊を前進させていくかがこのゲームのキモとなります。
ゲームの流れ
ゲーム開始以降、ラウンドなどの概念はなく、唯々手番を順番に行っていきます。
手番でできるアクションは、カードのプレイとインディアンのミープルを使ってインディアン村で行うアクションの2種類があります。またこのアクションの前後に毎手番1回実行可能な2種類の特殊アクションがあります。
カードプレイアクション
最初のデッキに入っている基本カードでできることは以下の3種類です。ゲームの途中で新しいカードを取得できますのが、それらはこの3種類の拡張機能や特殊な機能となっています。
①偵察隊を進める移動カード。
②インディアンミープルを集めるカード。
③資源を集めるカード。
カードのプレイを行うにはプレイと同時にカードに1~3のパワーを与える必要があります。
アクションは与えられたパワーの回数実行できます。
パワーは別のカードを裏向けに出してパワーとして使用するか、インディアンのミープルを使用します。カードを使用する場合は1アクションでカードを2枚消費することになります。インディアンのミープルはカードを余分に消費はしませんが使い捨てになります。
インディアン村のアクション
インディアンの村でできることは主に以下の通り。
①資源を得る。
②移動資源であるカヌーや馬を得る。
③探検隊のボートをアップグレードする。
④手札カードを永久廃棄したり、雇うカードをリセットする。
インディアンの村ではインディアンのミープルを使用してアクションを行います。
ここはワーカープレイスメント的になっていて、1個のミープルしか置けない場所と複数置けるところがあります。
置かれたミープルはインディアンミープルを集めるカードがプレイされると、そのプレイヤーのボートに行き、村からは取り除かれます。
特殊アクション
通常のアクションとは別に手番に1回以下のアクションを行えます。
①新たなカードを雇うアクション
②野営アクション
ゲーム中に新たな探検隊のメンバーになる人物が描かれたカードを購入して、デッキを増やすことができます。
ゲーム中に雇うことができるカードは当然基本カードより強力ですが、癖も強いので、組み合わせなども考えて効率的な出来になるよう購入する必要があります。
カードをプレイしていくとプレイするカードがなくなるので、定期的にカードを戻す必要があります。
カードを戻すためには野営アクションを行います。野営アクションを行うことによりカードを戻すことに加えて自分の野営地の確定が行われます。確定された野営地がゴールに届いたら勝利です。
野営は通常のアクションと別に行えるので、野営により手番を消費することはないこともこのゲームの特長です。
野営を行ったときに、使用できなかったカードがあったり保持している資源が多すぎるとペナルティがかかります。ボートに乗せている資源やインディアンミープルの数により野営地が後方に下げられます。場合によってはその前の野営地より後方までペナルティがかかる可能性があります。
野営地は後退することがないので野営地が前回の野営から一歩も前に行くことができないことになります。
ということで、このゲームリソースマネージメントが非常に重要になります。
カードをすべてプレイした時にリソースもペナルティの無いところまで減らすのが理想です。なおかつその間に偵察隊をできるだけ前に進出させる必要があります。
資源があってもカードが尽きると何もできないし、カードがあっても資源がなければやれることは限られています。
やってみて
レースゲームですが他のプレイヤーの邪魔をするようなアクションは取れません。
ワーカープレイスメント的に他のプレイヤーにもおいしいところを先着したり優秀なカードを先取りして優位を目指すことになります。
ですので、どちらかというとワーカープレイスメント的リソースマネジメントゲームのデッキ構築風味と言った感じでしょうか。
ルートは最初水路で後半に山道が出てきます。水路と山道では移動に使用する資源が異なっており、ゲーム中に購入する移動カードも水路か山道どちらかに特化したものが多いです。
初期の方で山道移動のカードは使えねえなあとスルーしていたのですが、いざ山道に入った時に都合よく山道のカードが市場に並ぶわけでもなく、それで結構詰まってしまいました。山道専門の移動カードでもパワーとして使用できるので、効率の良いカードは序盤からでも押さえておくべきだったというのが反省点です。
各プレイヤーに最初に配られる基本カードに記載されている人物は実際の探検隊のメンバーです。
ゲーム途中で取得できるカードに記載されている人物も実際の探検に登場する人物です。
そのあたりの雰囲気が楽しめるのもこのゲームの魅力かと思います。