舞台は中世のフランスです。オルレアンはフランスの中部にある都市で、パリ,ルーアンとともに中世でフランスにおいて最も豊かになった都市です。
プレイヤーは自分のデッキを拡充し、勢力を発展させ、産物を収集して、お金=勝利点を稼いで行きます。
今回紹介するゲームは、基本ゲームに拡張の「交易と陰謀」を加えたものです。
ゲームの最大の特長(タイルを使ったデッキ構築)
カードでやるデッキ構築のゲームは有名ですが、これはカードの代わりにタイルを使ったデッキ構築です。
ラウンド開始時タイルは袋に入っています。毎ラウンド袋からランダムに引きそれを使ってアクションを行います。
タイルでアクションを行うことによってタイルを増やしていき、できるアクションを拡充していきます。
これをバッグドローシステムというらしいです。
ゲームの概要
ゲームボード
メインボードとプレイヤーごとのプレイヤーボードがあります。これに加えて、デッキ圧縮のためのタイルが配置できる公益事業ボードがあります。
プレイヤーボードはプレイヤーのアクションエリアです。随行者タイルをボードの所定の場所に置いてアクションを行います。
メインボードには取得する随行者タイルとそれによるレベルが表示され、加えてオルレアンの周辺の地図が描かれています。商人駒をマップ上で移動させて産物を得たり交易所を建てたりします。
ゲームの流れ
フェイズ1,2,3(準備フェーズ)では、このラウンドの最後に解決されるイベントタイルをめくり、袋から実行するアクションタイル(随行者タイル)を所定枚数ランダムに取りだします。
フェイズ4(計画フェーズ)では、随行者タイルを各プレイヤー同時に自分のプレイヤーボードに配置してラウンドのアクションを計画します。
フェイズ5(アクションフェーズ)では、計画したアクションを1回ずつ順番に行い、パスするまでぐるぐる回ります。
フェイズ6(イベントフェーズ)では、イベントが解決されます。イベントはたいてい悪いことが起こります。
上記を18ラウンド実行してゲーム終了となります。
主なアクションは3種類あります。
1.随行者タイルを増やすアクション
特定の2~3個の随行者タイルをプレイヤーボードに配置することにより、7種類あるタイルを1個増します。
増えたタイルはバッグに入れて次のラウンドから使用できます。
タイルを得るのに加えてタイルの種類に従ったレベルが上がり、追加能力が得られます。
①農家
農夫タイル(白)を獲得、レベルが上がるごとに所定の産物が得られます。
②村
船長タイル(青)を獲得、レベルが上がるごとに所定のお金が得られます。
職人タイル(茶)を獲得、レベルが上がるごとに技術タイルが得られます。技術タイルは、プレイヤーボードの随行者タイルの欄において、ゲーム中ずっと随行者タイルの代わりにすることができます。
交易商タイル(黒)を獲得、レベルが上がるごとに場所タイルが得られます。場所タイルは自分専用のアクションエリアです。
③大学
学者タイル(灰)を獲得、レベルが上がるごとに発展トラックを進めることが出来ます。
④城
騎士タイル(赤)を獲得、レベルが上がるごとにラウンドごとに引ける随行者タイルが増えます。
⑤修道院
修道士タイル(黄)を獲得、これにはレベルはなく追加能力もありません。修道士はワイルドであり、他の6種の随行者タイルの代わりに使用できます。
2.メインマップ上で移動、交易所作成
特定の3個のタイルを配置することにより、メインマップ上で陸路や海路を移動し都市に交易所を建てます。
移動時に道筋や川筋に産物があれば取得できます。産物はゲーム終了時にVPになります。
交易所を建てることによりVPを増やすことが出来ます。
3.市役所アクション
随行者タイルを交易事業に派遣して利益を得ます。派遣した随行者タイルは帰ってきません。
利益は基本ゲームではお金のみでしたが、拡張では色々な特典が得られるようになり、ゲームの戦略性が向上しています。
いわゆるデッキ圧縮です。要らないタイルを永久設置場所に配置してその場所の利益を得ます。
ゲーム終了時の得点と勝利
得点は主に以下の3種類です。
①基本的にお金=VPです。産物は1~5VPとなります。
②交易所と色々なところでもらえる市民タイルの合計数に発展トラックのレベル数をかけた値がVPとなります。
③(拡張のみ)注文カードが示す特定の都市で特定の産物を消費することによりVPがもらえます。
合計のVPが最も多いプレイヤーが勝利します。
ゲームをやってみて
18ラウンドとちょっと長いゲームのように見えますが、1ラウンドのアクションはせいぜい2,3回なので、それほど長時間ということはありません。
最初はタイルが4個しかないのでほとんど自由度はなく、少ないタイルでどう進めていくか効率的か悩ましく感じます。
中盤になってくるとタイルの数は増えてくるものの、引くタイル数を増やさないとかえってやりたいアクションに使えるタイルを引く確率も少なくなるので、これまた悩ましいです。
タイルの数とタイルを引く数を増やすのが理想ですが、まあ当然それは難しいわけで。
そういうデッキ構築の運用の悩ましさが好きな方には非常にお勧めのゲームだと思います。
このゲームの基本的なVP獲得方法は、大まかに言うと、産物をあつめることと、発展トラックを進めて、交易所の建設と市民タイルの獲得による方法の2方法かと思います。
随行者タイルをバッグに入れて引くのですが、軽くて小さいのでちょっと扱いづらいのですね。
Youtubeで見たのをまねてタイルをコインケースに入れてみましたが、非常に扱いやすくなりました。なくしてしまうリスクも減りましたし、これはお勧めですね。